私の選択基準はざっと以下のとおり。
・年金問題：先ごろ決まった年金法は廃止（執行停止）にして、根本的再検討を。
・どのような理由であれ消費税増税反対
・自衛隊の海外派兵反対。イラクからの即時撤退。
・有事関連諸法の廃止（執行停止）
・景気の回復は、個人消費の活性化を軸に（一般国民の負担減、収入増のための施策を）
年金問題は、政府与党の主張していたことが実は違うことが明らかになり、しかもあとから重要なデータ（出生率など）が明らかになるなど根拠を失っているので、いったん廃止して根本的にやり直すべき。ゆえに、自民・公明への投票はあり得ない。
その年金の財源として消費税が注目されているが、収入の少ない人ほど負担がきつくなる（逆進性の高い）税である消費税を、将来の老後の生活資金である年金の財源にするなど本末転倒である。「社会保障目的で」とか「福祉のため」という理由で増税を主張している候補が多数派だが、今朝入っていた共産党のビラによると、消費税導入後16年間で、消費税収は累積１４８兆円に達するが、同期間の法人税等の減税額がほぼ同額の１４５兆円だという（参考＝共産党のサイト）。消費税を導入するときの理由が確か「福祉のため」だったはずだが、現実は法人税等の軽減で相殺されている格好だ。福祉や社会保障のためとかいいながら、実際にはそうなっていないことが実証されているといえる。ゆえに、「年金のために、福祉のための消費税増税」と言われても信用できない。この点では、自民・公明はもちろんだが、民主も社民も増税を検討しており、支持できない。
イラクからの自衛隊撤退は、米国ブッシュ政権による大義も根拠もない戦争に反対する立場から譲れないものである。また、現行憲法を擁護する立場として、どのような理由であれ少なくとも自衛隊は海外に出すべきではないと考えている。よってイラク派兵を継続する与党は論外として、民主党もイラク派兵には反対しているが、条件さえ整えば派遣容認しており、この点で一致できない。
有事関連諸法については、基本的に「日本周辺で行動する米軍を支援するための法律」なので、この法案の執行停止、または廃止が必要と考えている。よって、この法律に賛成した与党はもちろん、民主党（個人的には反対していた議員もいたのに、結局賛成してしまった）もどうしても支持できない。
景気回復の課題だが、現在言われている景気回復は、主に中国の好景気に引っ張られた輸出増大と、大企業を中心としたリストラによるもので、その成果は一部に限られているものだと見ている。総務省の家計調査によると、平成15年度の勤労者世帯の収入は引きつづき減少しており（６年連続の減少）、一般国民のレベルでは景気は回復しているとは言いがたい。なのに、昨年は医療費負担増など家計を苦しくする政策が実行されるなど、どうにも間違ったことをしているとしか思えない。この点についても、与党は支持できない。
主な理由として、こんなところである。今回の選挙の選択では、野党勢力拡大のために、妥協してもよいポイントもあったが、有事関連諸法への対応の問題と、経済政策に関る消費税の問題はどうしても妥協できないので、この基準で考えて、投票先は共産にしようかと考えている。
ちなみに私の選挙区は、日本一の大選挙区・東京である。７月５・６日の報道では、自公民＋元都知事の無所属候補で争っている、という観測が主であったが、昨日、今日の新聞報道を見るとどうやら誰も動向を読めない混戦模様の状況になってきているようだ。昨日、選挙ボランティアをやっている知人から「東京は予測不能の大混戦」という話を聞いた。ホンマカイナと思いながら聞いていたのだが、知人が手伝っている候補者の党本部がＮＨＫに問い合わせた所、「東京は調査を取るたびに結果が大幅に変わり、予測がつかない」とのこと。トップ当選や当落線上の候補が、調査のたびに入れかわる状態で、このままでは当確が出せない、だそうだ。その中でも特徴として、公明党の動きが予想以上に鈍いこと、共産党が当落線上に浮上してきたことで、有力６候補（自公民２共＋元都知事）がダンゴ状態、誰が落ちてもおかしくないらしい。
いずれも未確認情報なので確かなことは言えないが、昨日の朝日新聞の東京版の記事でも、各党とも「投票率の高低による有利不利が通用しない。結果が読めない」という認識で、ひたすら投票を呼びかけている、と書かれていたことを考えると、ひょっとすると、与党候補が全て落選という大きな変化が生まれるかもしれない。東京でそうなれば、その影響ははかり知れないものになるだろう。（ちなみにＪＡＮＪＡＮが参院選の選挙結果予想を出しているが、７月５、６日の新聞報道がベースになっているので、それ以降の変化があまり織り込まれていないようだ。どうも本当に予測不能な事態になってきたようである。）
ということで、現政権に何らかの不満を持っている人は、明日ぜひ投票に行って、野党候補に投票しましょう。もしかすると何か変わるかもしれません。私は必ず行くつもりです。
